グループCEOごあいさつ

皆様には、平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
2025年度から、JPXグループは、中期経営計画2027をスタートいたしました。
JPXグループのミッションは、市場の安定的な運営と持続的な発展により、豊かな社会の実現に貢献することです。このミッションを達成し続けるために、JPXグループでは「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」ことを長期ビジョンとして定め、2030年までに実現することを目指しております。
この長期ビジョンの実現に向けて2022年度からスタートした中期経営計画2024では、日本株市場の魅力向上に加えて、金利やエネルギー関連の商品ラインナップの拡大や、JPX総研の設立に伴うM&A等も活用した事業領域の拡大が進展しました。また、政府においては資産運用立国の実現に向けた各種取組みが展開され、我が国の資本市場に対する国内外の関心がかつてないほど高まりました。
新たに策定した中期経営計画2027は、長期ビジョンの実現に向けた第二ステージとして、引き続き、Exchange & beyondというスローガンのもと、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能を強化しながら、同時に、その枠組みに過度にとらわれず、新たな領域への挑戦を続けてまいります。
2024年初より開始した新NISA等により実を結び始めた「成長と分配の好循環」を力強く後押しすることはもとより、変化の激しい時代の中で国際的かつ多様な市場機能をしっかりと提供し、また、急速に進化するデジタル技術を積極的に活用することで、社会に提供する価値の増大を目指します。社会課題や利用者のニーズを起点とした顧客本位・マーケットインの姿勢を徹底して取り組むことで、第一ステージで築いた基盤をさらに発展させ、より良い市場・より良いサービスの創出につなげてまいります。
投資家の皆様をはじめとして、上場会社や証券会社・金融機関などの市場関係者の皆様のご理解とご協力なくして、市場の安定的な運営と持続的な発展はあり得ません。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年4月
株式会社日本取引所グループ
取締役兼代表執行役グループCEO 山道 裕己